治療紹介

対象疾患

 脳神経腫瘍、頭頚部がん、呼吸器系悪性腫瘍、乳がん、消化器がん、泌尿器系腫瘍、婦人科系腫瘍、悪性リンパ腫、骨転移、皮膚転移など

定位放射線治療(STI)の対象疾患

頭部:転移性脳腫瘍(少数)、聴神経腫瘍

体幹部:肺がん、肝臓がん、前立腺がん、椎体転移

 定位放射線治療は、限局した小さな腫瘍に対しておこないます。転移性脳腫瘍はガンマナイフ、サイバーナイフよりも短時間かつ短期間で治療し、分割照射も可能です。

 肺は呼吸移動を考慮した4次元CT画像を用いた治療を施行しております。また、限局した脊椎骨転移に対して、全身状態が良好で治癒が期待できる場合は脊髄を避けた定位放射線治療をおこなっています。過去に近傍に放射線照射をおこなった場合の再照射も適応になる場合があります。

強度変調放射線治療(IMRT)

 通常よりもさらに腫瘍の形に合わせ、内側に凹んだ照射や中心をくり抜いた照射が可能です。他臓器を避けて腫瘍部に集中した照射が可能です。当院ではこの方法の中でも強度変調回転照射(Volumetric Modulated Arc Therapy: VMAT)という方法を用いて、短時間で治療しています。前立腺癌のIMRTでは金マーカーを前立腺内に埋め込み、位置合わせをして照射するため、精度の高い治療が可能です。

頭部定位放射線治療

 脳転移に対するガンマナイフやサイバーナイフと同様の治療です。より短時間で分割照射も可能です。比較的小さな腫瘍で少数個の場合に適しています。ExacTracを用いて1mm未満の精度を担保し、放射線を照射しています。1日から数日で治療が完遂できます。原病にあわせて、定位照射か全脳照射か選択します。